家族、友人、大切な人が『心の病』になったときの心構え。
私が18歳のとき、私を育ててくれた伯母さんが双極症(躁うつ病・双極性障害とも呼ぶ)になり、その時の看病というか、見守りというか、それが結構大変だった。
一番大変なのは伯母さん本人なんだけど、なぜ周りの人が大変な思いをするかというと、一番は「元のあなたに早く戻ってほしい」という気持ちが強くでて、なんとか戻そうと変に努力をしてしまうからだと思う。
というのも、私自身そう無意識で考えて、そう行動している時があったから。
伯母さんの症状が強く出ているときは、ただ寄り添うことに徹していたけれど、ちょっと良くなってきたのに、またうつっぽい症状が見えてきた瞬間、私は恐怖を感じていたのだ。
「また、ああなっちゃたらどうしよう!」
そういう恐怖から、伯母さんを笑わせよう、楽しませようと必死だった。
一緒にトランプしようと持ちかけて、ババを引いてはオーバーなリアクションをして笑わせたり、パンツ一丁で歩き回ってみたりした。
伯母さんがくすりと笑うと、ひどく安堵したのを覚えている。
とにかく私は、「伯母さんがの症状がまた重くならないように、なんとかしなくちゃ」と、焦っていた。
一見、伯母さんのために見えるこの行動は、結局自分の安心のためにやっているだけだった。
もし今、ご家族や友人、大切な人が心の病で苦しんでいて、どうにかしようと頑張っている人は、一回考えて欲しい。
「その行動は、自分が安心するためにやっていないか?」と。
治るタイミングも、すべて本人にかかっている。
相手の治るタイミングも、悪化するタイミングも、笑いたいと思うタイミングも、泣きたいと思うタイミングも本人がしたいときにするものだ。
他人がコントロールしようとするなんて、よく考えたらおかしいのだ。
話を聞いたり、休んでいるところをただ見守っているだけでいい。
本人は十分に自分を責めている。
動けない自分を責めている。
治らない自分を責めている。
だから、信じて待っていてあげてほしい。
心の回復には時間が必要なんだ。
そして、見守っているあなたも傷ついているから、こういうときこそ、自分のことを面倒みてほしい。
